東京JAZZ2017は心機一転・渋谷で開催

今の時代ならではのあったかさ溢れたプログラム満載!放送は10月

第16回東京JAZZの定点観測に、評論家の亀山信夫さんと参戦。素晴らしいパフォーマンスを堪能してきました。

 会場は、昨年までの東京国際フォーラムAからNHKホールへ変更され、座席数も5000から3600へ。舞台両袖のサブディスプレイもなく、お客さんは皆、生の舞台とスピーカーからの音にじっと集中しなくてはなりません。するとますます、PAのエンジニアを一体と考え帯同して来日するアーティストのパフォーマンスは、即興的に会場での音作りに臨む場合と歴然とした違いが生じてしまうのも無理はありません。
 毎年欠かさずHallの全演奏を会場で体験している評論家の亀山信夫さんは、期待と不安が入り交じった状態で今回のフェスティバルに臨みましたが、企画内容はもちろん、音作りも含めて素晴らしいパフォーマンスのものが多かったといいます。
毎年The Hall全公演を体験する亀山信夫 「勤続10年」定点観測隊長
ゴーゴー・ペンギン ©第16回 東京JAZZ Photo by 中嶌英雄
 9月2日(土)で印象に残ったのは、クラブテイストの格好いいジャズ、ゴーゴーペンギン。KEF JAPANの試聴イベントのデモでも好評でしたが、亀山さんは今回のライブ初体験でノックアウト。CDの会場販売が早々に売り切れたというのも頷けます。
 また、9月2日の夜の部で壮絶に素晴らしかったのは、アル・ディ・メオラ。
アル・ディ・メオラのドラマー、ルイス・アリシア@第16回東京JAZZ photo by 岡利恵子
 「キレとスピードで聴かせるトータルなバランスが見事でした。スネアが他の演奏の10倍の迫力で、キックもすべて見えるんです。音量は大きいと言えば大きいのですが、メリハリが効いて決してうるさくない。聴覚心理も考慮しつつアーティストとエンジニアがひとつの演奏を巡って吟味し、一度限りの芸術作品として仕上げていく。マイクで収録しスピーカーで出力する醍醐味はそこにあるのだと感じ入りました」
 また、9月3日の昼の部で素晴らしかったのは、「JAZZ100年プロジェクト directed by 狭間美帆」。今の時代に向けて東京JAZZが語りかける、あたたかさに溢れたプログラムでした。
狭間美帆 ©第16回 東京JAZZ Photo by岡 利恵子
 ブラスバンドによる古典的なスタイルによる『聖者の行進』に始まり、ジャズに詳しくなくても楽しめるように、丁寧にジャズの歴史を紹介。最先端のジャズとしてコーリー・ヘンリーへとバトンが渡ると、曲はふたたび『聖者の行進」が選ばれます。山下洋輔も素晴らしかったのですが、何と言っても満場の拍手は、日野皓正でした。
古典的なマーチングバンドが客席を練り歩く導入で幕開け ©第16回 東京JAZZ Photo by 中嶌英雄
コーリー・ヘンリーによる最新のJAZZ。しかしルーツはゴスペルとハモンドオルガンであり、演目も「聖者の行進」。歴史は連環することをイメージさせてくれます ©第16回 東京JAZZ Photo by岡 利恵子
この日も全力投球の日野皓正 ©第16回 東京JAZZ Photo by岡 利恵子
 さて、オーディオ・ビジュアルファンの皆さんにとってお楽しみの放送は、NHK BSプレミアムで2017年10月8日、15日、22日(日)の3回に分けて、午前0時45分から2時14分(土曜深夜)。収録はHDでしたが、音声はステレオでしょうか、それとも昨年同様サラウンドでしょうか?そのクォリティにも注目です。
放送予定 NHK BSプレミアム
2017年10月8日、15日、22日(日)、各午前0時45分から2時14分(土曜深夜)

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